シミュレーション科学の力による流体現象の解明を行うComputational Fluid Dynamics (CFD)とともに、データ科学の力を借りる Data-driven Fluid Dynamics (DFD) の進展も目覚ましい。 東京科学大学大西研究室では、CFDだけでなく、DFDによる環境流体研究の新たな展開を目指している。 このセミナーシリーズでは、関連分野の最新研究をおこなっている研究者に話題提供をいただく。
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ステアリングカーネルとガウス過程回帰に基づくレーダー降水超解像 |
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Abstract |
超解像とは、低解像度画像から高解像度画像を予測する技術である。ステアリングカーネルガウス過程超解像(SRGP-SK)は、Bicubic補間やガウス過程超解像より高精度な超解像画像を生成できるが、気象学の枠組みで活用した先行研究は確認されていない。そこで本研究では、SRGP-SKをレーダーアメダス降水量データに適用し、超解像画像を生成した。その結果、Bicubic補間が復元可能な空間変動の下限が7.5 kmであるのに対し、SRGP-SKでは5 kmまで復元できることが示された。モデルの試算によれば、この解像度の向上は、同一領域内で再現可能な対流セルの個数を約2倍に増加させることに相当し、局地的な降水現象のより精緻な把握に寄与しうる。 |